著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

張り込みの珍事 矢沢永吉が「悪いけど送ってくれないか」

公開日: 更新日:

 車による張り込みは、いかにその住居地に溶け込めている車であるかも大事な要素。成城や田園調布のような高級住宅街では、路上に軽自動車などは不自然。ベンツで張り込みしている社もあれば、出入り業者を装って軽トラックを使うケースもあった。今は少なくなったが、荷台にホロの付いた軽トラは使い勝手がよかった。カメラマンが荷台に乗り、ホロの隙間からレンズを出して隠し撮りができた。

 張り込み車は外から見えないように窓をスモークにしていることが多く、繁華街に近い場所での張り込みは酔っぱらいに悩まされた。車を蹴る者もいれば、車の陰で立ちションするヤカラもいた。あまりひどいと「こらっ!」と車から飛び出すが、腰を抜かすほど驚く。それはそれで滑稽だった。

 冷たい小雨が降る年末の夜、麻布十番界隈で張り込みをしていた。深夜となり、ドアを叩く音。窓を開けると「急いで六本木に行きたいが、タクシーがなくて困っている。悪いけど送ってくれないか」とお願いしてくる男がいた。酔っている様子もなく口調ははっきりしていたが、目深くかぶっていた帽子と薄いサングラス越しでも街灯の光で矢沢永吉とわかった。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議