「俺の家の話」2桁発進 ロバート秋山が絶妙“バランサー”に
ただでさえ「俺の家の話」は親の介護や相続問題、認知症、子どもの学習障害、老人をカモにする結婚詐欺など重いテーマがてんこ盛り。落ち目のプロレスラー(長瀬)が、人間国宝の能楽師の父親(西田敏行)の跡を継ぐという、単なるホームコメディードラマじゃない。
「軽く扱っても重すぎても視聴者が離れてしまいそうな、バランスの難しいドラマですが、そこは笑いに包みながらも丁寧に書いている。いつまで経ってもアカ抜けない長瀬の雰囲気にも合っています。また、クドカンのドラマは過去と現在、時間を行ったり来たりしがちで、NHK大河『いだてん~東京オリムピック噺~』も、それで〈分かりにくい〉などと不評でしたが、『俺の家の話』では抑え気味の印象がします。ファンじゃない視聴者でもとっつきやすいかもしれません」(前出の制作会社スタッフ)
西田や江口のりこら芸達者な共演者も揃っている。
「逆に脇が“重し”になりすぎるので、江口の夫役のロバート秋山竜次の存在がいい息抜きになっています。コント師だけあってきちんと軽い笑いが取れるので、軽重がいいあんばいになる。キーパーソンでしょうね」(前出のテレビ誌ライター)
長瀬は3月でジャニーズ事務所を退所。“最後の花道”を飾れるか。