「親子公演」は恐るべき稽古の連続…よくぞ、こぎ着けた!
いよいよ俺と息子の虎太郎の親子共演の舞台「陽だまりの樹」が始まった(3月5~14日=ヒューリックホール東京、3月27・28日=梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ/手塚治虫原作、上演台本・樫田正剛)。
いや~、よくぞここまでたどり着いたものである!と感動さえ覚える稽古の日々であったのだ。とにかく、何が大変かというと、稽古場に入るまでの道のり(?)に多くの者たちが日々めげそうになっていたのだ。
稽古スタジオのビルの入り口での検温とアルコール消毒は世間的にも普通のこととなっているが、そこを通過して稽古場の前に立ったその時から徹底予防のイバラの道が待ち受けているのだった。
まず、ウガイ薬によるウガイをするのだが、多くの出演者が同時に紙コップ片手に天井を見上げ「ブクブクブクブク」とやる姿は鵜が魚を丸のみする漁、岐阜・長良川の鵜飼いを連想させるものであった。
ウガイの後は手にアルコール、上着は廊下に用意したロッカーに掛けて体にスプレー、クツも廊下で室内履きに履き替え、足元に除菌スプレーをシュッシュッ!! さらに稽古場に持ち込むバッグ類にスプレー、スマホなども入念に除菌除菌、そして入室する前にもう一度手のひらに除菌スプレーをシュッシュッ、最後はダメ押しで入り口に4枚縦に並べた除菌マットの花道があり、その上を足の底をこするようにして……ふ~っ、やっとこ稽古場の中にたどり着いた~という具合!!