カンニング竹山も“失言”炎上…芸能人コメンテーターの是非
芸能人が政治や行政、社会問題に対し、どれだけ一般的な感覚で考え、言葉を発することができるのか? あるいは、コメントする分野についてどれだけ自ら調べたり知識を蓄えているのか? その裏付けや根拠があいまいなまま、思い付きや感覚で「視聴者目線」を続けようとすると、いつか限界を迎えるのは目に見えている。ニコルや今回の竹山の炎上が分かりやすい例だろう。
■“フェイク”は拡散されやすい
クローズドな場所であれば、正確性に乏しくても自分の意見や考えを思いつくまま感情に任せて言ったとしても問題にならないことの方が多い。しかしオープンな場所で、公共の電波を使って不特定多数の人に情報を届けるメディアやSNSは話が別だ。いくら訂正しても「後出しの正しい情報」は、「最初に出した間違った情報」を超えて広まることが少ない。
まだネットがなかった1710年に、ガリバー旅行記の著者ジョナサン・スウィフトが「まず嘘が広まり、真実はその後をノロノロとついていくものだ」という言葉を残している。2018年3月、学術誌Scienceは<真実は1000人以上にリーチすることさえめったにないが、虚偽のニュースはほぼ常に1000~10万人もの人びとにリーチする><真実が1500人にリーチするには、嘘よりも6倍近い時間がかかる>などという研究結果を発表した。