イタリア映画「ワン・モア・ライフ!」は必見コメディー!
イタリア映画というと、ベネチア国際映画祭が世界3大映画祭のひとつに数えられるなど、芸術性の高いイメージがある。日本でも「ニュー・シネマ・パラダイス」(88年)、「ライフ・イズ・ビューティフル」(97年)といった良質な人間ドラマは今も高く支持されている。だが、近年注目されているのはコメディー作品の質の高さだという。映画批評家の前田有一氏が語る。
「古くは50年代にも多くのコメディー映画が作られましたが、最近では『おとなの事情』(16年)が世界18カ国でリメークされるなど引っ張りだこで、日本でも今年1月に東山紀之主演で『おとなの事情 スマホをのぞいたら』として公開されました。大人の鑑賞に堪える小粋な作品が目立ちますが、本国で大ヒットした『ワン・モア・ライフ!』はその最たるものです」
■イタリア版「100日後に死ぬワニ」かと思いきや…
主人公の平凡な中年男パオロ(ピフ)はバイクの運転中、身勝手な信号無視でトラックに激突。あの世に旅立つが、天国の“受付”で「死ぬのが早すぎる」とゴネたところ意外にもアチラの手違いが判明。92分間だけ復活を許される。はたしてこのロスタイムで、何をするべきか――。