大蔵貢社長の独裁で「新東宝」に歪み…“エログロ路線”も下降線をたどる
こんな状態で会社の経営がうまくいくはずもなく、当初はヒットを連発した“エログロ路線”も次第に下降線をたどるようになった。
新東宝のオーディションに合格した白羽秀樹は、「城哲也」といういかにもアクション風の芸名を付けられ、高校3年間だけで8本の作品に出演している。一話完結のフジテレビのドラマ「黒いパトカー」に犯人役で出演した際には、本物の犯人と間違えられ、取り押さえられるという珍事も起きている。それだけ演技力が高かったということだ。
それでも“城哲也”がスターになることはなかった。18歳のとき、所属先の新東宝が倒産したのである。(つづく)
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