「昼下がりの公園で着物でけん玉」の現実離れ 東京五輪閉会式の演出にも愕然
■閉会式でも演奏されたゲーム音楽…たしかに世界に誇れるが
開会式では「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」といったゲーム音楽が流され、閉会式でも「鬼滅の刃」のOPテーマ曲「紅蓮華」が演奏された。日本の漫画やアニメ、ゲームなどは「クールジャパン」と呼ばれ、日本は「サブカル大国」として世界に名を馳せている。
リオ五輪閉会式では安倍前首相がスーパーマリオになって登場するパフォーマンスをみせたことも記憶に新しく、サブカルチャーは文化でもあることを日本は世界にアピールしてきた。
多様性、新たな時代の幕開けを予感させるような「伝統的な日本文化」と「サブカルチャー」を融合させたコンテンツを作る力を世界にアピールすることは、やり方によっては日本人としての誇りや独自性を知ってもらういい機会にもなり得ただろう。着眼点は悪くなかったはずだ。
ただ、今回の開会式ではすべての出し物がぶつ切りの細切れで、点と点を線で結ぶのが難しいような一貫性のなさが目についた。そもそもタップダンスは日本が由来の文化ではないし、歌舞伎も幕間のような扱いである印象を受けた。唐突な「イマジン」もよくわからなかった。