「東京パラリンピック」の時代錯誤と欺瞞 開会式登場はるな愛はパラ選手の象徴なのか
「それ以上に気になるのは、コンセプト。障害のあるアスリートが出場できる世界最高峰の国際競技大会と銘打っていますが、開会式の冒頭に登場させたタレントのはるな愛は障害者なのか、パラ選手たちを象徴させたのか。そこからして意味不明。それに、あの暗さは何なのか。たとえば米ラスベガスのショーなら、障害者も健常者も同じ扱いで、ど派手に盛り上げるのが普通です。東京パラのあまりの暗さ、地味さからは、障害者に対する偏見というか、時代錯誤の感覚を世界に与えてしまったのではないでしょうか。障害者たちの世界観に合わせてあげようよ、というような」
だとすれば、大会趣旨と逆行し、本末転倒だ。
■逆差別と取られかねない
「障害はもとより、人種といい、LGBTといい、あえて平等などとPRする必要もなく、同じというのが世界水準で、日本でも多くの若者たちはそうした感覚でいます。前にユニクロが国枝慎吾を起用したCMは見せ方がうまく、障害があって大変そうとか、可哀想とか、まったく感じさせず、ただ個の力強さ、可能性を表現していた。ああいうのが求められ、クールなんですよ」(前出のプロデューサー)