野口五郎が50周年記念ツアー! 前期高齢者でもはつらつステージの秘訣
昭和の歌謡曲黄金時代、売れっ子のひとりだったが、思うに任せぬことも少なくなかったらしい。
「少し前に初めて打ち明けられたのが、代表曲『私鉄沿線』のイントロに流れるエレキシタールという弦楽器の音色は五郎さん自身が弾いているということ。今でしたら『ギターも歌も天才の二刀流』となるでしょうけど、五郎さんいわく、当時はアイドルが何でもできちゃダメな時代だった。アイドルはアイドルとして歌っていればよく、器用すぎるとかえって嫌われると、事務所から隠しておくよう言われていたというのです。それだけでも、かなりフラストレーションがたまったことでしょう」(加藤氏)
思い切り才能を発揮できるようになったことも、還暦過ぎのパワーアップの要因か。
■西城秀樹さんの分までも…
「五郎さんにとって、よき理解者であり親友だったのが故・西城秀樹さんです。おふたりとも洋楽、ロック好きで共鳴し、歌謡曲の枠の中でロックスピリッツを伝えていった同志でもあった。それだけに、3年前に秀樹さんが亡くなったときの落胆ぶりは気の毒なほど。いまのご活躍は、秀樹の分までという思いもあるように見えます」と加藤氏は続けた。