ザックバランで魅力的な大津嶺子姐サン、又呑みまひょ!
過日、なんて気取るこたあないですが、この間久し振りに、先輩女優サンから電話があり、東京に来たから会いましょ、と云われまして、喜び勇んでお会いしやして。アタシ共の稼業は本当に一期一会でありやして、十年も二十年も会わないという仲間というか役者サンが、いかに多いことか。ホントに仲が良い気の合う人でも、イヨーエッ三、四年振りか? なんて事はザラの世界であります。
コノ世界友達が出来ないってのは常識みたいなモンで、映画、テレビの世界は仲良くなっても、互いの出番スケジュールが違うから、互いにエンリョして誘わない。昔撮影所で後輩の役者が、イヤー石倉サン久し振りです、今日終ったら呑みましょうよってんで、ヨシ行こうなんて約束して待ってたら、その役者のマネージャーが飛んできて、済みません明日一番のロケで早いモンですから、又という事にって云うからオレも一緒だよって云ったら、イヤ明日は長ゼリフがあって大変なんですと云う。オー判った判った、もういいよ、けど断んなら本人が来いって云っとけよ! てな塩梅で時代は移っていくんですよ。
で、この件の女優さん、アタクシは密かに尊敬申し上げてんですが、元松竹新喜劇で大いに活躍されて、現在はフリーの立場で活躍されてまして、「私みたいな地味な役者のこと、よう知っててくれて」みたいな謙譲さで、アタシの方からの一方的な思いで仲良くさせてもらってんですがね。良いんですなあ芝居が、スッとしていて、何気ない仕草、喋り方、それこそ舞台生活何十年になるのか、根掘り葉掘り聞いたら怒られるので。