TBS日曜劇場「日本沈没」はフシギなドラマ 陳腐な内容なのに視聴率は好調
「リアリティーのなさは、脚本の橋本裕志がアニメ・コメディー系を得意としていて、政治家や官僚をステレオタイプでしか知らないからでしょう。『華麗なる一族』『官僚たちの夏』の脚本も手掛けてますが、そのときも登場する医者や官僚たちはワンパターンで、底の浅い印象でした」(ドラマプロデューサー)
しかし、このドラマ、数字は絶好調だ。世帯視聴率でも個人視聴率でも、お化け番組「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)とトップ争いを演じている。人気の秘密はどこにあるのか。毎週見ているという中年テレビファンはこう話した。
「首都直下地震はそう遠くない将来に必ず来るわけで、その時どうなるんだろうという怖さというか、興味から見てしまいます。まあ、ドラマの陳腐さはともかく、地割れが走ったり、ビルが倒壊したりは実際に起こることですからね」
阪神・淡路大震災、東日本大震災の後も強い地震は各地で続いていて、このドラマが始まる直前には東京、埼玉で震度5強、始まってからも震度3以上の地震は21回も起きている。沈没や大地震のCG映像は決して絵空事ではないということで、それが高視聴率を叩き出しているのだろう。