著者のコラム一覧
井上トシユキITジャーナリスト

1964年、京都市生まれ。同志社大学文学部卒業後、会社員を経て、98年からジャーナリスト、ライター。IT、ネット、投資、科学技術、芸能など幅広い分野で各種メディアへの寄稿、出演多数。

綾瀬はるかコロナ感染入院で炎上 “幼稚な妬み”の構図と優遇批判の筋違い

公開日: 更新日:

 女優の綾瀬はるか(36)がコロナに罹患し緊急入院したと報じられるや、「上級国民の特別扱いだ」と批判が集中、炎上してしまった。9月に入っても非難する書き込みは止まらず、メディアには「ネットでは不満が優勢」と書かれるまでになる。

 タイミング悪く、対策が後手を踏んでばかりで医療崩壊が現実味を帯びる中、オリンピックを強行して不安をあおった政権への批判と一緒くたにされ、受け入れ先の病院がなく自宅療養を強いられたり、そのまま亡くなったケースと比較されたことで、不必要に炎上が長引いてしまったのだ。

 人は不平等な扱いを目の当たりにすると妬みを抱くといわれる。コロナ禍にあって命の差はないはずなのに、自分たちよりも生存が優先されている人物がいた。

 優遇されたように見えた綾瀬本人に対し、やり場のない感情が湧き上がってネット上に表出した。綾瀬の炎上には、こうした不平等へ憤り、妬みが見て取れる。

 たしかに、日本では生存や安寧な暮らしを送る権利、課される義務については万人が平等と憲法でうたわれている。しかし、法の枠内で自由な活動が許され、金を稼ぐ者の立場が強くなる経済社会の側面で言えば、人の価値は平等ではない。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された