飯テロ対決!「#居酒屋新幹線」と「孤独のグルメ」どっちが面白い?
地酒、地元産ツマミの買い出し風景の自然な感じがいいし、趣向も凝らしている。宇都宮編はお約束の餃子がメインだが、食後は蜂蜜酒にかき氷のサクレレモンのレモンの輪切りを入れ、アレンジした「蜂蜜レモン」をチビリチビリ。このカクテルを引き合いに、宇都宮がオーセンティックバーの集まる「カクテルの街」でもあることを、さりげなくアピールするところなどは心憎い。
食事中は高宮が黙々と飲んで食べるだけではなく、妻や娘とラインで会話し、お仲間のタベルーノ・りーたん、かりそめ部長といった面々とタイムラインでやりとり、意見交換する。「孤独のグルメ」で松重が店の人と簡単な会話をするのとは異なり、こちらは含蓄や知識が深まる。
内田百閒が書いた「阿房列車」は汽車に乗って目的地まで酒を飲んでツマミながら、連れとたわいない会話を繰り広げるお話だが、高宮に相棒がいて、あの旅情を現代で再現したら、もっと面白いかもしれない。
ただし、残念ながら放送は2月9日の第8回まであと2回。ぜひ北陸新幹線とか北海道新幹線、東海道新幹線にも形を変えてチャレンジしてほしい。「孤独のグルメ」とは異なるファンがつくと思う。
(峯田淳/日刊ゲンダイ)