仲代達矢が貫く反戦平和と一生修業「不寛容だから、戦争が起きる」
今年12月の誕生日で卒寿。「一生修業」と言い、黒沢映画に演劇と、輝かしいキャリアを築き上げながら、満足も止まりもしない。引退の2文字は口にせず、「どこまでやれるか」と報道陣に語る姿は舞台と同様の格好良さだ。
「コロナ禍では、弟子たちとの稽古もままならず、たったひとり、自宅にこもり、無名塾の稽古場で汗を流していました。誰もが困惑し、どうしようもないような気持ちになった時も、仲代さんは『長い夏休みだ』と笑って、汗を流し、鍛錬を続けていました」と舞台関係者は言う。
いつ弟子たちが戻ってきてもいいよう、腰痛を抱えながら稽古場をモップ掛けする姿もあったという。
東京公演を終えた仲代は弟子たちとともにまた慌ただしく準備に追われ地方公演に出発、愛知、岐阜、三重県などを回り、4月13、14日の名古屋での大千秋楽を目指す。