子供の頃からほったらかしにされていた俺…小4のとき、弟2人を引き連れ家出決行
逃げようとした先はばあちゃんの家。実家からは自転車で40分くらいかかる。子供にとってはメチャクチャ遠い場所。しかも、俺は普通のチャリンコに乗ってたけど、弟たちはまだ小学1年生くらいで補助輪の付いた子供用自転車。古くなった補助輪はバウムクーヘンみたいにすり減って、走るたびに変な音を出していた。そんな3人で車がバンバン横を通っている国道を走ってばあちゃん家を目指したんです。俺が先頭で、弟2人がガラガラと音を立てながら後をついてきましたね。
その途中にトンデモない急な坂道があって。先頭だった俺がギュンと走り下りて坂の下で止まって振り向いたの。双子の上は怖がりながらもなんとか坂を下ってきたんやけど、下の末っ子が怖がってもう一歩も動けず坂の上で固まってしまった。
最後にはどうしようもなくなって泣きだしたけど、俺は「早く下りてこい! できないならもう置いてくからな!」って本当に走り出したの。
そしたら直後に後ろから「うわああっ!」って叫び声。とっさに振り返ったら補助輪を付けた末っ子のチャリがものすごい勢いで僕の目の前を通り過ぎて、そのまま止まれずに道の先にあった畑に突っ込んじゃった。