上咽頭がんから復活…作家・一雫ライオンさんを直撃! 小説「二人の嘘」が文庫化
作家・一雫ライオンさん(49)の小説「二人の嘘」(幻冬舎)がこのほど文庫化されて話題だ。単行本は昨年6月に発売されるや現在6刷2万3000部のベストセラー。日刊ゲンダイに登場するのは昨年8月のインタビュー以来となるが、ライオンさん、ずいぶんと痩せた印象である。
「20キロ減りましたからね。実は昨年夏あたりからずっと右目の奥が痛くて、今年の1月には顔面全部に激痛が走ったんです。それで近くの耳鼻科に診察に行ったところ、専門の病院を紹介してくださって、診断結果は上咽頭がんのステージ4。すぐに治療を開始しないと春まで持たないと……。家族のこととかいろんなことを考えましたよ。しかも外科手術が難しい部位。入院して抗がん剤と放射線治療を繰り返したのですが、すると7月には画像上ではがんが消えたんです」
奇跡的に回復を果たし、現在は経過観察だというから凄い話だ。
「よく大病を患うと人生観とか死生観が変わるといいますが、ぼくはどこかひねくれているのか、ステージ4くらいじゃ変わらないよ、と。自分の中の小さな矜持(きょうじ)にも気が付きました(笑)。ありがたいことに『二人の嘘』の映像化についてもいくつかお話を頂いています。次の小説も来年には出版予定ですから楽しみにしていてください」