ウエストランドが振り返るM-1優勝「熱量を保ったまま2本目がやれたのがよかった」
河本「お酒を飲む暇もなく、忙しさが健康に役立っている」
──テレビはコンプライアンスが言われて久しいですが、今の空気を変えることに期待されてると感じますか?
井口 その辺はどうなんでしょうね。期待されているなら、うれしいですけど。僕らの漫才は毒舌というより、単純に「ここでこれ言ったらウケるだろう」と思ってやってます。「この場でこれ言うんだ」という笑いなんです。「M-1の場でM-1やR-1の悪口言うんだ」とか「テレビでユーチューバーの悪口言うんだ」というスタイル。見てくれてる方が毒舌漫才と言ってくれますけど、そんなつもりではなく、「ここでこれ言ったらウケる」という感覚なんです。
──優勝後、世界が一変したと言ったら大げさですが、どう変わりましたか?
河本 僕は世界が一変しましたよ。今まで一人で歩いていて顔を指さされることがなかったですし、相方とマネジャーさんと歩いていても、井口とマネジャーさんをウエストランドだと思って僕は気づかれませんからね! それが一人でいても気づいてもらえて、「おめでとうございます」と話しかけられる。
2年前に決勝進出してから仕事をいただけたのに、だんだん相方一人の仕事が増えて、僕は暇だったんですけど、今はコンビの仕事で忙しい。優勝して僕は本当によかったと感じてます。家族も喜んでくれました。奥さんはお酒の飲み過ぎや寝坊して遅刻することを心配していたのですが、今はお酒を飲む暇もなく、忙しさが健康に役立ってます。
井口 「優勝できなくてもネタがウケればいい」と思って挑みましたけど、出られない番組にたくさん出られたりと「優勝しないと見られない景色があったんだ」とわかり、やっぱり優勝してよかった。寝る暇もないほど忙しいのも優勝しないと味わえない。事務所の先輩の爆笑問題さんはじめ、いろんな方が喜んでくれたのもうれしかったですしね。
■井口「プライベートも充実させ、モテて遊びたい(笑)」
──これからの目標は?
河本 テレビにいっぱい出たいので、まずいことをやらかさないようにして(笑)。僕は何年も何十年もお仕事いただけるのが目標です。継続して出ているというのが大事です。
井口 もちろんテレビにたくさん出たいですけど、さすがに今は忙しすぎてプライベートな時間がないので、プライベートも充実させたい。具体的にはモテて遊びたい(笑)。誰とも出会いがないし、そもそも時間がないんです。ちょっと時間があっても自分でユーチューブを撮っている(笑)。どうにか出会いの場をつくり、プライベートも頑張りたいです。
(聞き手=松野大介)
▽河本 太(こうもと・ふとし) 84年1月、岡山県出身。
▽井口浩之(いぐち・ひろゆき) 83年5月、岡山県出身。M-1優勝後、テレビなどでブレーク中。