ウエストランドが毒舌漫才で優勝も…M-1グランプリで“変則的コント漫才”が目立ったワケ
漫才日本一を決める「M-1グランプリ2022」(ABCテレビ、テレビ朝日系)は毒舌全開の漫才を披露した「ウエストランド」が優勝。
しかし今回の決勝進出10組のうち、センターマイクを挟んで、ボケとツッコミの掛け合いを中心とした正統派の“しゃべくり漫才”は、むしろ少なかった印象だ。
決勝戦に進出した10組のうち、“しゃべくり漫才”の印象が強いのは、さや香、オズワルド、ウエストランドあたりで、真空ジェシカ、ロングコートダディ、男性ブランコ、ヨネダ2000と“変則的なコント漫才”が目立った。お笑い研究家の鈴木旭氏はこう話す。
「そうですね、コント漫才でも真空ジェシカ、ロングコートダディは大喜利的。男性ブランコはどこで死ぬかというクソゲー的な面白さがありました。また、ヨネダ2000はリズムネタに近いもので、いずれもセンターマイクがあることで漫才という感じがしますが、極めてコント的です。加えて、ダイヤモンド、キュウも変則的なしゃべくりなので、トリッキーなスタイルじゃないウエストランドとさや香が目立ったなという印象です」
ちなみに真空ジェシカは絶妙の毒がまぶされた「シルバー人材センター」のネタ、ロングコートダディは終始走りながら展開される「マラソンの世界大会」のネタ、男性ブランコはシュールな「音符を運搬する」ネタ、ヨネダ2000は独特の世界観で魅せる「リズムに乗せた餅つき」のネタで、どれも激しい動きを伴うネタだった。