吉谷彩子はまっすぐでストイックに頑張る役がよく似合う実力派
一方「忍者に結婚は難しい」で演じている小夜は甘いイチゴのショートケーキを思わせるお嬢さま役で、だいぶタイプが違うが、まじめで芯が強いという点は共通する。
吉谷彩子は、ドラマのストーリーに新しい色を加える役割を果たすことが多い女優で、得意とするのは、ストイックで、壁にぶち当たりながらも目標に向かって頑張る女性の役だ。
「舞いあがれ!」の冬子もストイックだったが、同じようなタイプの役を好演して印象的だったのが、岡田結実が主演した21年放送の「江戸モアゼル~令和で恋、いたしんす。~」(読売テレビ制作・日本テレビ系)。
このときは主人公の恋敵という本来なら嫌われ役のポジションだったが、揺れる感情を抜群の演技力で表現して、共感を得た。今回の役柄も一種のライバル役で、女性視聴者に「あざとい」と反感を買ってもおかしくないが、そうならないのは彼女が実力派女優として愛されているからだろう。
吉谷彩子が所属するトライストーン・エンタテイメントの先輩女優には木村文乃がいる。彼女も昨秋の月9ドラマ「PICU 小児集中治療室」(フジ系)でストイックな救急救命医を演じるなど、まっすぐなキャラクターを得意とする女優だ。