著者のコラム一覧
松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

少年隊・錦織一清が自叙伝「少年タイムカプセル」で語ったことと語らなかったこと

公開日: 更新日:

「でも今にして思えば、手放しでジャニーさんに褒められたのは、これが最初で最後だったかも」

 晴れて錦織さんは合格、入所を果たすのだった。

 さて、ここまで『少年タイムカプセル』の妙味を忌憚なく書いた。だが、あの衝撃的なニュースについても触れなければフェアではないだろう。ご存じの方も多いと思うが、日本時間の3月8日(水)早朝、喜多川氏の性加害疑惑の実態を暴く1時間のドキュメンタリーが英BBCで放映されたのだ。現時点で日本からは数分間の予告編しか観ることができないが。

 ぼくはSMAPをはじめジャニーズにはいくつか作品を提供してきた。面識のあるタレントやスタッフもいるが、性加害の有無は知らない。ただ、未解決問題を抱えて他界した政治家を批判すれば「死者に鞭打つのか」ときつく非難されるような環境にいると、今回のBBC放映は、取材対象が亡くなろうと放免にはしない国のジャーナリズムの骨太さをまざまざと見せつけられる気がした。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」