元Jr.が実名告発する合宿所の“驚愕事態”「単純計算しても2500人以上が犠牲に…」

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今もトラウマに

 ──そして、泣き寝入りするしかなかった。

「ほとんどがそうですね。アイドルグループのメンバーはデビュー後、泣きながら逃げ出し、また合宿所に戻っていくところをファンに目撃されています。同じように染められてしまう仲間もいましたけど、ほとんどは家族にも言えず、泣くに泣けない苦しみに喘いでいた。合宿所に行くとき、こわくて嫌で震えていた仲間や、ジャニーさんのみならず、おじさんが駄目になり、目を背けていた姿が忘れられません」

 ──ジャニー氏による性加害を、知らずに少年たちは入っていったのですか。

「世間は昔から知っていましたね。13歳で僕がジャニーズに通い出したとき、『あそこはホモだろう』と親戚から言われましたし。でも、僕はその意味すら知らず、何かおいしい食べ物かと思ってしまった。当時は皆その程度の認識だったと思います。やられて知ったあとも『ABCのうち、どこまで?』などと、ひそひそ確かめ合うくらい。警察に訴えても相手にされず、どこにも逃げ場はありませんでした」

 ──性虐待は「魂の殺人」と呼ばれ、手痛いトラウマになる。

「ジャニーさんはいつも厚底靴で、室内も厚底サンダル。脱ぐとズボンの裾を引きずってしまうような小柄なおじさんなんです。デビューの見返りと割り切ろうとしても、力で抵抗しようとすればできたというところが、またトラウマになっていく。私は途中まででしたけど、ジャニーさんのマッサージもあって、いまだに足の指がポキポキ鳴るんです。この音を聞いても、当時を思い出し、胸が痛みます」 (つづく)

(取材・文=長昭彦/日刊ゲンダイ

▽平本淳也(ひらもと・じゅんや) 1966年、神奈川県厚木市生まれ。ジャニー喜多川氏からの誘いで13歳から「合宿所」に出入りし、田原俊彦らのバックダンサーを務める「ジャPAニーズJr.」に参加。20歳で退所。96年の著書「ジャニーズのすべて」3部作など、自らの被害体験を含むジャニー氏から受けた性加害の告発は約30年に及ぶ。

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