著者のコラム一覧
松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

時代のうねりに目をつむる。それは戦うべき敵(エネミー)を見過ごすことである

公開日: 更新日:

 とはいえ、勇気ある告発者たちのこうしたアクションが、性加害の実態を明らかにする動きを加速させているのも確か。来週24日には国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会が訪日し、ジャニーズ性加害問題を調査する。松野官房長官が記者会見で「これは刑事事件ではない」と言うなど、これまでたいして掘り下げる姿勢も見せていなかった国側も、これで大きく動かざるを得ないかもしれない。外圧、この強きもの。

 18日、ジャニーズ事務所は公式サイトを更新し、ジャニー喜多川氏の性加害問題に関する調査の現状を報告した。外部専門家による再発防止特別チームからの提言を受けた上で、日程は未定ながら今後の対応について記者会見を行う意向を示した。これが来週に迫った国連人権理の訪日に向けたアピールであることは論を俟たないが、気になるのは記者会見に藤島ジュリー景子社長が登場するかどうかである。

 かねてより提案してきたが、5月に公開された動画では伝えきれなかった言葉を今あらためて伝えたいと彼女が本気で願うのなら、まずは逃げることなく記者たちのジャーナリスティックな質問に向きあうことが最も効果的ではないか。結局のところ、それが一番早い解決につながるとぼくには思えてならない。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された