松岡茉優は主役もサブキャラもOK、インタビュー取材後はスタッフ全員と両手で握手
松岡茉優は「思い」を大切にして、それを言葉や行動で示す女優だ。
主演級で活躍するようになる少し前から彼女に何度かインタビューしたが(本稿に引用した彼女の言葉はすべて筆者が取材を担当)、当時は取材の最後に必ずインタビュアーなど取材スタッフ全員と両手で握手するというのが、彼女流の感謝の示し方だった。
彼女がインタビューで語る言葉も、ドラマや映画でのセリフも、ピアノで和音を奏でるように、言葉の上に一番伝えたい気持ちが乗っているので心に響く。
松岡茉優は、演技をするにあたって「自分はこうありたい」とこだわる気持ちがほかの俳優より比較的薄いかも、と話してくれたことがある。彼女は「“私は船を漕ぎますから、どんな波に乗るか、どこを目指すかは、よろしくお願いします”っていう感じです」(「月刊Audition」13年4月号)と表現した。
その思いを持って素直に演じているから、彼女が演じる主人公もサブキャラも、本当にどこかに生きていて、いつか街で会えるような、そんな気持ちにさせる。