篠山紀信に懇願されてボツにしたスクープの思い出…宮沢りえのグラビアと引き換えに

公開日: 更新日:

 ついては、週刊朝日側に仁義を通してくれといわれた。私は編集部に電話して、編集長と担当編集者に会いに行った。

 編集長は渋々OKしてくれたが、担当の女性編集者が泣いて怒っていたのを記憶している。

 こんなこともあった。私はライバル誌であるポストの岡成憲道編集長とウマが合った。年下だが、実に気のいい優秀な人間で、月に何回かは会って酒を飲んでいた。

 恵比寿のそば屋だったと記憶している。岡成と飲んでいるところに篠山がふらりと入ってきた。われわれを見て、「あんたたち、そうやって談合しているんだ」とふざけ半分で叫んだ。

 もちろん、飲んで仕事の話などするはずもないのだが、その後、「ライバル誌の編集長同士が談合」などとゴシップ誌に書かれ、迷惑したことがあった。

 だが、篠山にたまにパーティーで会うと、行きつけの店へ連れて行ってもらったことが何度かあった。なかなかの美食家でもあった。

 訃報を聞いて、私のほうから会いに行き、世界的な写真家のこぼれ話を聞いておけばよかったと思った。

 そういえば、少女の頃の後藤久美子が、篠山の髪の毛をつかみ「はげてる」といったという「逸話」の真偽も聞いておけばよかったな。(文中敬称略)

(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    ビートたけし「俺なんか悪いことばっかりしたけど…」 松本人志&中居正広に語っていた自身の“引き際”

  2. 2

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘

  3. 3

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  4. 4

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  5. 5

    元フジテレビ長谷川豊アナが“おすぎ上納”告白で実名…佐々木恭子アナは災難か自業自得か

  1. 6

    中居正広氏&フジテレビ問題で残された疑問…文春記事に登場する「別の男性タレント」は誰なのか?

  2. 7

    人事局付に異動して2週間…中居正広問題の“キーマン”フジテレビ元編成幹部A氏は今どこで何を?

  3. 8

    萩原健一(6)美人で細身、しかもボイン…いしだあゆみにはショーケンが好む必須条件が揃っていた

  4. 9

    TV復帰がなくなった松本人志 “出演休止中”番組の運命は…終了しそうなのは3つか?

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ吉井監督が佐々木朗希、ローテ再編構想を語る「今となっては彼に思うところはないけども…」

  2. 2

    20代女子の「ホテル暮らし」1年間の支出報告…賃貸の家賃と比較してどうなった?

  3. 3

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 4

    「フジ日枝案件」と物議、小池都知事肝いりの巨大噴水が“汚水”散布危機…大腸菌数が基準の最大27倍!

  5. 5

    “ホテル暮らし歴半年”20代女子はどう断捨離した? 家財道具はスーツケース2個分

  1. 6

    「ホテルで1人暮らし」意外なルールとトラブル 部屋に彼氏が遊びに来てもOKなの?

  2. 7

    TKO木下隆行が性加害を正式謝罪も…“ペットボトルキャラで復活”を後押ししてきたテレビ局の異常

  3. 8

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  4. 9

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  5. 10

    松たか子と"18歳差共演"SixTONES松村北斗の評価爆騰がり 映画『ファーストキス 1ST KISS』興収14億円予想のヒット