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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

公開日: 更新日:

 そんな彼女が最初に注目を浴びたのは、バラエティー番組「くりぃむしちゅーのたりらリラ~ン」(日本テレビ系)だろう。名物企画「ベタドラマ」で「ベタ子」を演じたのだ。その後、「Qさま!!」(テレビ朝日系)や「クイズ雑学王」(同)などのクイズ番組で、持ち前の勉強熱心さが功を奏し、活躍していった。

 クイズ番組でよく出題されることをきっかけに勉強し始め、「世界遺産検定」を受検し、2級に合格。漫画「鉄子の旅」(小学館)に旅程同行ゲストとして参加したことを機に鉄道も好きになり、全線制覇を目指し半分以上の路線に乗ったという(日刊現代「日刊ゲンダイ」22年8月17日付)。

 城巡り好きでも知られ、「古い城門についている“乳金物”をチェックすることにハマっています。お城によって形や大きさが違うんですよ。『これはBカップくらいだな、これは爆乳だな(笑)』と」(テレビ東京「テレ東プラス」22年5月8日)マニアックに楽しんでいる。一度ハマると、真っすぐ追求せずにはいられないのだろう。

「対決旅」では「死んでもいいからとにかくゴール!」という番組屈指の“名言”を残した村井。その負けず嫌いな性格は「鬼軍曹」と呼ぶにふさわしい。けれど、冒頭の番組でも台本はびっしり赤字が加えられていたように、生真面目なひたむきさと真っすぐさがあるから、決して憎まれることはないのだ。

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