脚本家バカリズムの神髄とは? 次クールは日テレ獲得、“クドカン超え”争奪戦のウラ側

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 そのギャラは、「人気脚本家と同等の1本200万円、キャスティングも本人の意向を最優先という条件」と一部メディアでは報じられているが、もともとコント系芸人は、脚本の好手が多いといわれる中、“クドカン(宮藤官九郎)超えの才能”と評されるバカリズム脚本はどこがすごいのか。

 お笑い研究家の鈴木旭氏が解説する。

「バカリズムさん脚本の特徴は、独特のシステムと自然でユニークな会話にあると思います。それはピンネタでも同じです。例えば『トツギーノ』というフリップネタでは、“朝起きーノ”“歯磨きーノ”と、ひたすら“◯◯ーノ”の口調で展開し、特定のキャラクターに微妙な変化をつけつつ、オチである“トツギーノ”のタイミングを外したりして笑わせます。その世界特有のルールを前提として展開をつくったり崩したりするのは、『素敵な選TAXI』や『ブラッシュアップライフ』でも共通しているところです」

 さらに、その“独自の世界観”を支えるのは、自然な会話だとこう続けた。

「会話についても、自分が出る側として“自然じゃない”“サブいからこれ言いたくない”と感じたことがあるから、『そのストレスを与えたくない』とご本人がテレビでおっしゃっていました。それはピンのコントでも同じで、しっかりと架空の相手が何を言っているかを細やかに意識してつくられているなと感じます。はからずもお笑いのネタはドラマ脚本の武器になり、基礎にもなっていたのではないでしょうか」(鈴木氏)

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