キングオブコント2024優勝ラブレターズの哀愁漂うコントは、年齢を重ねたことでより味わいを増した
11年には初めて「キングオブコント」で決勝進出を果たし、13年にはフジテレビの深夜のコント番組「バチバチエレキテる」のレギュラーメンバーにも選ばれた。しかし、そこでブレークを果たすことはできず、彼らは長い雌伏の時を過ごすことになった。
そして24年、5回目の決勝進出を果たした「キングオブコント」で、悲願の優勝を果たした。1年前の決勝でも自信のあるネタを披露して敗れていたため、今回は余分な気負いを捨てて臨んでいた。その結果、自分たちらしさのあるコントを堂々とやり切ることができた。それが勝因となったのだろう。
彼らは若手の頃から哀愁の漂うコントを売りにしていたのだが、年齢を重ねたことで演技に説得力が出てきて、コントがより味わい深いものになった。
「キングオブコント」とともに芸人人生を歩んできた2人は、何度も何度も戦いに敗れ、それに振り回されながらも、ようやく栄冠をつかんだ。狂気じみた設定の中で、優しさと人間愛を感じさせる独特の世界観のコントは、一度ハマると病みつきになる魅力がある。(つづく)