昔は女優のパワハラもひどかった…超大物が微笑みながらプロデューサーに、「あの新人、降ろして」と
会見終わりに、僕らを相手に山田さんとその若手女優のインタビューが用意されていた。宣伝部員が「山田センセイ、〇〇とインタビューです」と声をかけたが、山田さんは聞こえないふりで帰ろうとする。慌てて僕が「先生がおいででないと話になりません」と頭を下げまくってなんとか取材を終えた。
その際、山田さんは若手女優について「ここで舞台を経験して、テレビにお帰りになったら」とコメントしていた。とても怖かった記憶がある。
もうひとつ、超大物女優の主演舞台の顔合わせに、交通渋滞で遅刻してきた新人がいた。すると共演者のひとりだった泉ピン子が怒った。
「なに遅刻してんの! 私はともかく、先生をお待たせするとは!」
ピン子の怒鳴り声に大物女優は「まあまあ、ピン子ちゃん、そんなに怒らないで」とほほ笑みながらその場を収めていたが……。顔合わせが終わると、その女優はプロデューサーを呼びつけ、「あの新人、降ろしておいて」と言い放った。
新人がどうなったかはあえて言わない。昔は女優もそれはそれは怖い存在だった。