ラーメンにもやしは不要か?マツコの持論で賛否両論「もやし論争」の知られざるヒストリー
■はじまりは「札幌味噌ラーメン」の生みの親から
そもそも、もやしはいつ頃、どうしたきっかけでラーメンの具として使われるようになったのか。日本全国のラーメンを食べ歩き、ブログ「知られざるご当地ラーメンの歴史と特徴を紹介 全国ご当地ラーメンの歴史」を開設する「ご当地ラーメン研究家」の上杉直弘氏はこう言う。
「ラーメンにもやしが初めて使われたのは、札幌の『味の三平』創業者の大宮守人さんが生み出した味噌ラーメンでした。大宮さんは味噌汁をヒントに工夫を重ねられ、チャーシュー、メンマ、ネギなどの具材が一般的だった札幌ラーメンに野菜炒めをのせたのです。麺が茹であがるまで時間を使い、その間に作れるとして野菜炒めを選んだそうですが、この野菜炒めを使う理由が、もやしと関係があるといわれています。安価でおいしく、ビタミンB群など栄養価も豊富なもやしだから、具材にと考えられていたのでしょう。それが評判を呼んで全国へとひろがり、現在は『広島ラーメン』で黒豆もやしを茹でた『茹でもやし』が使われていますし、『宮崎ラーメン』など各地のご当地ラーメンでもやしが使われています」