ラーメンが世界的人気でも店の倒産は大幅増…しかもインバウンドの行列はありがた迷惑?
今や日本のラーメンはグローバル人気だ。繁華街の有名店にインバウンド観光客の行列なんて光景は珍しくもない。
観光庁がコロナ禍以前に調査し、2020年に発表した「訪日外国人の消費動向」では、日本で最も満足した食事の1位は肉料理で、2位がラーメンだった。
「今や寿司(3位)よりラーメン。日本の漫画やアニメに出てくるラーメンを一度食べてみたいと来日した外国人が人気に火をつけ、SNSを通じて一気に世界中に広がっている印象です」(旅行代理店関係者)
コロナ禍で散々だったラーメン店もこれで息を吹き返すかと思いきや、そんな甘い話でもないようだ。
東京商工リサーチによると、昨年のラーメン店の「負債1000万円以上」の倒産は45件で、前年比2.1倍と大幅増。09年以降で最多を記録したというが、これは氷山の一角だ。
原材料や食材価格、電気・ガスなどの光熱費、人手不足による人件費上昇など経営を圧迫する理由はいろいろある。東京都中央区のとんこつラーメン店主は「行列ができるのも善しあしなんです」とこう話す。