アバクロ元CEOは性加害で逮捕、Nスペも再放送…それでもジャニーズ起用にこだわるNHKの“自己矛盾”

公開日: 更新日:

「Nスペを制作した報道部門に罪の意識が感じられず」

 そんな中、NHKはNHKスペシャル「ジャニー喜多川アイドル帝国”の実像」を20日21時に放送。23日深夜にも再放送し、世界に警鐘を鳴らすかのように見せつつも、旧ジャニーズの番組起用を再開するというNHKの“自己矛盾”を問う声も高まっている。同志社女子大学教授(メディア論)の影山貴彦氏がこう言う。

「NHKは民放が旧ジャニーズ起用を再開する中、見切り発車せず、公共放送たるべく硬派な一面を見せていただけに、Nスぺの内容は中途半端。番組の最後にエンタメ部門のOBが過去をわびるような内容で話をまとめ『報道とエンタメは別』と批判を回避し、OB1人に罪をなすり付けた感が否めない。つまり、制作した報道部門に罪の意識が感じられなかったのです。検証に必要なのは、現NHK職員がどうなのかであり、視聴者からすれば報道もエンタメも、どちらもNHK。報道部門もジャニーズ問題に関して当事者であり、加害者だということを忘れるべきではありません」

 それでもNHKは旧ジャニーズタレントを大晦日の紅白歌合戦で起用するのか。

  ◇  ◇  ◇

 早くも「なかったこと」になり始めているジャニーズ問題。●関連記事【もっと読む】ジャニーズ性加害問題は組織犯罪。喜多川ひとりを悪魔化して属人的問題に帰することは、巨大な性犯罪の矮小化につながる…では、問題の風化を憂える松尾潔氏が舌鋒鋭くジャニーズを批判している。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  2. 2

    中居正広の騒動拡大で木村拓哉ファンから聞こえるホンネ…「キムタクと他の4人、大きな差が付いたねぇ」などの声相次ぐ

  3. 3

    木村拓哉は《SMAPで一番まとも》中居正広の大炎上と年末年始特番での好印象で評価逆転

  4. 4

    中居謝罪も“アテンド疑惑”フジテレビに苦情殺到…「会見すべき」視聴者の声に同社の回答は?

  5. 5

    中居正広9000万円女性トラブル“上納疑惑”否定できず…視聴者を置き去りにするフジテレビの大罪

  1. 6

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  2. 7

    フジテレビは中居正広で“緊急事態”に…清野菜名“月9”初主演作はNHKのノンフィクション番組が「渡りに船」になりそう

  3. 8

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  4. 9

    若林志穂vs長渕剛の対立で最も目についたのは「意味不明」「わからない」という感想だった

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース