皮膚がボロボロにむける 乾癬と関節炎との“密接な関係”
乾癬は5つのタイプに分けられる。そのうち圧倒的多数を占めるのが「尋常性乾癬」。皮膚の表面にカサブタのようなものができ、鱗屑(りんせつ)と呼ばれるフケのようなものが大量発生する。体中のどこにでもできるが、四肢、体幹、頭によく見られる。
次に多いのが、関節炎を合併する「関節症性乾癬」。関節の痛み、腫れ、こわばりなどが出る。
「関節症性乾癬は、一般的には皮膚症状が先に出て、次に関節症状が出る。しかし、中には関節症状が先に出る患者もいます。皮膚症状が軽くて自覚がなく、関節症状の方が目立つ患者もいます。Aさんのように、皮膚症状に関節炎を伴う典型的な関節症性乾癬でも見逃されることが珍しくなく、関節炎が先に出た(ように見える)ケースでは、その傾向がより顕著です」
理由としては、(1)患者は乾癬で関節症状が表れることを知らないため、皮膚科に相談しない(2)皮膚科は乾癬で関節症状が起こる可能性を患者にあまり説明せず、定期的に関節の問診を行わない――などが挙げられる。
■対処が遅れると取り返しつかないことに