承認新薬は年1回の投与 「骨粗鬆症」治療が大きく変わる
この新薬は、従来薬になかった利点が研究で証明されている。
「大腿骨近位部骨折で手術した後、90日以内に新薬を投与すると、新規の臨床骨折発生を抑えられ、生命予後がよくなったのです。新薬だけが研究で証明された、非常に衝撃的な結果です」
早期で新薬を用いることで、2次骨折の予防により役立つのだ。
■副作用は発熱頻度の高さ
1年に1回の投与ということで「安全性はどうか」と気にする人も多いだろう。
「従来薬と比べて副作用の程度は変わりませんが、ビスホスホネート製剤ではやはり発熱の頻度が高いのが注意点です。ただ、投与後3日以内に起こり、比較的短期間で治ります。2回目の投与以降は起こらないので、最初に気をつけることが重要です」
骨粗鬆症は、「重い物を持った時に/立ち上がる時に/起き上がる時に、腰が痛む」「身長が縮んできた」「背中が曲がってきた」「転倒してしまった」などがサインになる。ひとつでも該当するものがあれば、整形外科を受診してみるべきだ。