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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

【高脂血症薬】処方量は59歳までは男性が それ以降は逆転

公開日: 更新日:

 高脂血症の主な原因は、言うまでもなく肥満です。現在の基準では、BMI値が25.0以上を肥満と呼んでいます。厚生労働省の「国民健康・栄養調査(2015年)」によれば、40代の肥満者の割合は、男性が36.5%、女性では18.8%。男性のほうが2倍も肥満が多いのです。しかし、40代をピークに、男性の肥満者の割合は低下していきます。逆に女性では40代を底に肥満者が増え続け、70代で男女互角(23.8%)になります。

 高脂血症治療薬の処方量は、男女とも年齢とともに増え続けますが、女性では肥満増加の影響を受けて、処方量も大きく増加し、60代前半で逆転、その後はずっと女性優位が続きます。処方量のピークは男性が60代後半、女性が70代前半になっています。その後は男女とも処方量が減ります。しかし男性の減少率のほうが大きいため、80歳以上で女性の処方量が男性の2倍になり、90歳以上では差が4倍以上に広がっています。男性の高脂血症を伴う生活習慣病患者の多くが80歳を前に亡くなってしまうからです。

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