新型コロナウイルス感染者数は“愛情表現の濃淡”に表れる?

公開日: 更新日:

 米国の感染者数が急増、27日にはその数が中国を抜いて世界一になったが、依然として欧州では新型コロナ災禍が続いている。その欧州のなかでも、ダントツで感染者数が多いのがイタリアだ。3月24日までの感染者数は6万3927人で、死者は6077人に上る。一方、スペインのそれは3万3089人と2182人、ドイツは2万7436人と114人とイタリアが群を抜いている。なぜか? 感染症に詳しい「プライベートケアクリニック東京」(東京・新宿)の尾上泰彦院長が言う。

「イタリアに感染者、死亡数ともに多いのは感染が早くから進んでいるうえ、感染しやすく重症化しやすい高齢者が多いからでしょう。実際、平均年齢が欧州で最も高いですからね。さらに政府が公立病院の統廃合や医師の給与カットなどの医療費削減策を進めた結果、多くの人材が国外に流出。緊急事態に対応できなくなっていたことも事態の悪化に拍車をかけています。押しかける患者に病院が対応できていないことが死者を増やしているのです」

 一方、感染者は増えているものの、死者が少ないドイツは新型コロナウイルスの感染を調べる検査を週に16万件実施。無症状感染者を隔離するなど早期対応できているうえ、重症者を治療するための集中治療対応のベッドがイタリアの5倍にあたる2万8000床あり、医療体制が整っていることが死者の少ない理由だと考えられるという。

■イタリアは「ブチュ~」、ドイツは「チュッ」

 しかし、欧州内での「新型コロナ感染・重症化格差」の理由は高齢化や病院体制の違いだけじゃない。市民の行動様式の違いが影響しているのではないかと尾上院長は言う。

「欧州の人は日本人と違って愛情表現が豊かです。挨拶ですら抱き合ったり、握手をしたり、キスをしたりする。とくに、イタリア、スペイン、フランスなどのラテン諸国では相手が恋人だったりすると、人前でも日本人からすると恥ずかしくてみていられないほど濃厚なキスをします。とくにイタリアはその傾向が強く、キスが過激で、ブチュ―と舌を絡ませあう。ところがドイツ、英国では人前では目のやり場に困るようなキスはそれほどお目にかかれなくなり、それより北の国々では握手やハグ、互いのほほを寄せ合うなど上品になります」

 つまり、欧州では北に行けば行くほど接触の濃度は薄まるというわけだ。むろん、これは統計的な裏付けがあるわけではないが、欧州での生活を経験した人なら理解できるはずだ。

「新型コロナは、濃厚接触が最も高い感染リスクとされています。濃厚なキスはその一例です。イタリアでは、今月3日に新型コロナ対策としてキスやハグを禁止する法令を出していますが、長年の習慣を変えることは難しいでしょう」

 なぜ、キスをすると新型コロナに感染するのか? 実は新型コロナウイルス感染患者の唾液から新型コロナウイルスが検出されていることはすでに報告されていて、新型コロナウイルスが人間の細胞に侵入するための入り口となるACE2受容体は口の中の粘膜、とくに舌に多く発現しているという報告もある。科学的に証明されているわけではないものの、理論的にはキスで感染する可能性はあるのだ。

■“夜の営み”も自粛すべき

 そこで気になるのは、キス以上の濃厚接触である性行為だ。性行為で新型コロナウイルスは感染するのだろうか?

「一般的にはコロナウイルスは性交では感染しないといわれています。しかし、これも明確に結論付けられているわけではなく、私はその可能性はあると思います。仮に直接的な意味での性交渉では感染しなかったとしても、通常の性交渉はキスも愛撫もしますから、口から感染する可能性はあるのではないでしょうか」

 世界最大規模の性意識・実態調査「デュレックス セクシャル ウェルビーイング サーベイ 2007」(26カ国、2万6000人以上が回答)では、週一回以上のセックス頻度は中国が78%で4位、イタリアがポーランドと並んで76%で5位、スペインがスイスと並んで72%で8位。日本は最下位の26位で34%に過ぎない。

「欧米では高齢者だからといって日本ほど性交渉が極端に少なくなるわけではありません。新型コロナに関連して同じ老人大国なのになぜイタリアの方が日本より感染者が多いかが議論になりますが、その理由のひとつがランキングにあらわれた、夜の愛情表現の回数の違いにあるのかもしれません」(尾上院長)

 これが本当なら当分は夜の愛情表現も、自粛した方がいいのかもしれない。

【写真特集】新型コロナウイルス問題で街の様子が一変
【写真ギャラリー】小池百合子東京都知事 緊急会見
【動画】新型コロナ対策で人体実験が行われている 上昌広

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    大谷の今季投手復帰に暗雲か…ドジャース指揮官が本音ポロリ「我々は彼がDHしかできなくてもいい球団」

  3. 3

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  4. 4

    フジ反町理氏ハラスメントが永田町に飛び火!取締役退任も政治家の事務所回るツラの皮と魂胆

  5. 5

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  1. 6

    “下半身醜聞”川﨑春花の「復帰戦」にスポンサーはノーサンキュー? 開幕からナゾの4大会連続欠場

  2. 7

    フジテレビ「中居正広氏に巨額賠償請求」あるか? 「守秘義務解除拒否」でウソ露呈

  3. 8

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

  4. 9

    Kōki,『女神降臨』大苦戦も“演技”は好評! 静香ママの戦略ミスは「女優でデビューさせなかった」こと

  5. 10

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ