歯周病をコントロールする「歯周組織再生療法」とはどんな治療なのか
■溶けた歯槽骨を再生する
歯周病の悪化によって骨吸収が進み、歯槽骨の一部が垂直に欠損している場合、歯槽骨を再生する「歯周組織再生療法」が検討される。かつては、歯周ポケット部分の歯槽骨を削って平らにすることで歯周ポケットをなくす外科治療が行われていたが、近年は削らずに改善を促す再生療法が主流になりつつあるという。
「歯周病は歯周ポケットができている状態が問題で、深い歯周ポケットがあると悪化していきます。代表的な歯周病菌は酸素を嫌い、血液中の鉄分を栄養にしています。そのため、深い歯周ポケットの奥にどんどん入り込んで炎症を起こし、出血によってさらに活発になるのです。口腔内の歯周病菌をゼロにすることはできません。歯周組織再生療法は、溶けてしまった歯槽骨を再生することで歯周ポケットをなくし、歯周病をきちんとコントロールするための治療といえます」
歯周組織再生療法は、歯肉に炎症があったり歯根が汚染されているとうまくいかない。なので、まずは歯周基本治療で歯肉の状態を改善する。