熱中症も怖い…冷房下のエアロゾル対策はどうすればいいのか
実際、配薬のために独居老人の部屋を訪れたある薬剤師は、室温が30度を超えていたことに驚いたという。この老人は長袖を着ていて暑さを感じないと答えたという。
「一般的に高齢者は温度センサーがにぶくなっており、ただでさえ熱中症のリスクが高い。この老人は感染症対策のため窓を開けていました。すぐに冷房の室温設定を下げて、水を飲ませ、『一人のときは窓を開けなくていい』と話しました」(薬剤師)
日本では毎年6万人近くが熱中症で救急搬送され、約1000人が亡くなっている。熱中症の4割は室内で発生しており、複数の人がいる場所で熱中症にならずにエアロゾル対策をするには室内の冷房の設定温度が重要となる。
「冷房の設定温度が28度でも、換気のため、部屋の窓を2カ所、10~15センチ開ければ、外気の熱が侵入してすぐに2~4度室温が上昇します。冷房の設定温度は26度以下にしましょう」
新型コロナウイルスは湿度が低いほどエアロゾルは小さくなり長時間浮遊する。除湿でなく冷房にすることだと岩室医師は言う。