相手に何かをしてもらいたければ親切の先手を…好意の返報性
鑑賞後、サクラは被験者に対して、「私は新車が当たるクジつきのチケットを販売しているのですが、よろしければ1枚25セントのチケットを何枚か買ってもらえませんか?」と告げたところ、コーラを渡された【グループ1】は、何も渡されなかった【グループ2】よりも、2倍もの割合でチケットを購入したといいます。
上記は、モノを与えることでどのような返報性が働くかを示しましたが、優しさや励ましの言葉も、十分相手に伝わる好意です。親切にしてもらうと、その分、自分も親切にしてあげたいと思いませんか?
裏を返せば、「倍返しだ」というフレーズが流行しましたが、仕事や生活で嫌な目にあったら、思わず反撃したくなるのも返報性によるところが大きいのです。嫌な態度をされたときに「目には目を、歯には歯を」で応答すれば、延々とストレスフルなラリーが続いてしまうので、相手にしないという判断も大事でしょう。
そして、距離を縮める際は自己開示も有効です。腹を割って話してくれたり、本音を話してくれたりする人を見ると、「自分を信用してくれているんだな」と感じると思います。ただし、過剰な自己開示は厳禁です。