日本の薬は大丈夫か?(2)漢方薬はジェネリック以上の供給不安
農水省は国内の生薬栽培を増やそうとしていますが、生産農家は減少傾向です。国産生薬は、主に漢方薬メーカーからの委託栽培です。企業から提供される苗を育てるのが農家の仕事で、できたものはすべてメーカーが買い上げます。
しかし最終的な薬価が決まっているため、質のいいものを作っても、買い上げ価格には上限があります。また薬草の多くは収穫までに2年以上を要します。すぐには現金収入に結びつかないことなどから、若い農家の参入は少なく、高齢化が進んでいます。
このままではジェネリック以上に供給不安が続くことは明らかですが、われわれとしては、手をこまねいて推移を見守るしかありません。 =つづく