著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

教諭体制は日本一も…“国公立の雄”筑波大付属小の落とし穴

公開日: 更新日:

■初年度の学費は慶応幼稚舎の6分の1程度

「筑附小にこれだけ受験者が殺到するのは、安い学費に加え、入試対策が立てやすいから。この高倍率だと、普通は受ける気がしないのですが、過去の試験内容を見ると、しっかり準備をすれば、合格できそうな気持ちになってくる。もちろん、現実はそんな簡単な話ではないのですが」

 この学習塾スタッフは筑附小入試の対策が立てやすい理由として、ペーパーテストがあることを挙げる。他に体操、制作、集団活動の試験があるが、ペーパーの比重が高いのだ。ペーパーは「お話の記憶」と「図形」の二本立て。小学生前の子どもにとって難易度は低くないが、傾向がはっきりしているので、訓練すればするほど、成果に直結するのだという。

「決して誉められることではないかもしれませんが、筑附小の受験には詰め込み式の準備が非常に有効なのです。試験時間も全部でわずか1時間にすぎず、範囲がはっきりしているので、ピンポイントで集中的に教え込むことができる。一方、慶応幼稚舎にはペーパーテストはなく、時間は1時間40分ほどかかり、独創的なパフォーマンスが求められる。準備は必要ですが、画一的なやり方ではかえってマイナスになりかねない。そういう意味では、筑附小のほうが優等生タイプが受かりやすい学校だといえるでしょう」(同)

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…