年末に相次いだ首都圏の揺れ…2022年に巨大地震の危ない場所はどこか? 専門家が見解
フィリピン海プレートや北米プレートの海溝型地震の場合、伊豆小笠原海溝、相模トラフで津波が起きる可能性がある。北米プレートのみが割れた場合、極めて狭いエリアにひどい被害が集中するのが特徴だ。いわゆる「首都圏直下型地震」と呼ばれるものになる。
■北海道・長野・京都・高知・沖縄
いずれにしても、現在、最深部にある太平洋プレートの活動が活発化したことで日本列島全体に地殻変動が起きている。首都圏以外には、2022年に注意したい地震はあるのか?
国土地理院の電子基準点測量をみると、2011年から続いていた地殻変動が、2021年の夏以降に変化した。日本列島全体が太平洋プレートの影響で南西から北東方向に移動するようになっている。
「まずは、北海道浦河沖地震、北海道根室付近の地震です。北海道は北米プレートと太平洋プレートのせめぎあいによって2011年に動かなかったエリアで大規模の地震が起こるリスクがあります。長野県北部は、太平洋プレートにより圧迫された北米プレートとユーラシアプレートの衝突による逆断層型の地震が懸念されます。京都では29日に南部で3回も有感地震が起きました。フィリピン海プレートの圧縮で、ユーラシアプレートが歪んで起きた地震と考えられます。これはすでに始まっているスーパー南海トラフの巨大地震の前段階の地震と考えられ、近く沖縄本島や宮古島などの先島諸島、高知県や紀伊水道でも大規模地震が起きるリスクがあります。また、箱根山、阿蘇山、口永良部島などの火山活動が盛んになっていることもフィリピン海プレートの圧縮に関連しています。ラニーニャの冬に大地震や火山活動が活発化することで、雪崩や融雪洪水を引き起こす恐れもあります」(前出の高橋学氏)
自然災害は時期を選ばない。注意が必要だ。