バレンタインチョコ“女性からの愛の告白”を考えたのは「メリーチョコレート」
今年もバレンタインデーがやってくる。「年に一度、女性から男性へ愛の告白を!」というアレ。一体、誰がこの習慣を始めたのか?
実は、このキャッチコピーはメリーチョコレート(本社・東京都大田区)が1959年に初めて使ったもの。広報の内田さんがこう説明する。
「この年、ただの板チョコレートではなく、ハートの形に変更し、鉄筆でTOとFROMを書き、贈り手と相手の名前を入れるサインチョコレートを販売したところ、斬新なアイデアだとして注目を集めたのです」
この1年前には、都内の百貨店で日本初のバレンタインセールを開催。この時は50円の板チョコが3枚、20円のメッセージカードが1枚の“合計170円”の売り上げしかなかったのだという。
パイオニアには、いつも苦労が付いて回るのだ。ところが、ハート形にしたことで一気に流れが変わった。同社はバレンタインチョコを定着させた功績を高く評価され、日本記念日協会から「記念日文化功労賞」を授与されている。時代の変化に合わせて、恋人だけでなく、ファミリー、友達、自分用のご褒美チョコなどと多様化させたことも評価されたようだ。