日本の「人質司法」はなぜ変わらないのか…カギは裁判所にある
「他の共犯者は正直に話しているぞ」「黙秘をすることの意味をちゃんとわかっているのか」「保釈が認められなくなるぞ」といった発言や、時には「黙秘をしているのは弁護人の指示か?」「あの弁護人は代えたほうがいいんじゃないか」と発言をしたりして、被疑者・被告人の動揺を誘うケースが見受けられます。
日本では、逮捕・勾留された被疑者については、取り調べを受忍する義務があるという解釈のもと、長時間の取り調べが続けられています。こういった「人質司法」が常態化する要因はどこにあるのでしょうか。私は、裁判所が取り調べの受忍義務を認める傾向にあることが問題だと考えています。裁判所が変われば、必然的に警察・検察の対応も変わります。「人質司法」から脱却するには、裁判所の運用を変えていく必要があることに注目してほしいです。