性産業が淘汰されたかつての「売春島」を歩く…廃墟だらけで異様な静けさ
置き屋をいくつか発見も…
置き屋の名残をとどめた建物も複数見受けられたが、扉は厳重に木材でクギ付けにされ、再営業する気配はない。前情報でエロは淘汰されたと知りつつも、密かに抱いていた「あわよくばの期待」はあっさり打ち砕かれてしまった。
住宅地や林道、海岸沿いなど歩けるところはとことん歩いたが、平日昼間ということもあり、人の姿はほとんどなかった。
それでも、土日や海水浴のできる夏場は観光客がいくらか訪れているのだろうか。島唯一の神社・八重垣神社には比較的新しくくくりつけられた絵馬が風に揺られていた。それがわずかな希望のようにも見えた。
かつて「売春島」と呼ばれたこの地は、今や「普通の離島」となった。
もし性産業が廃れていなかったら、この島はどんな未来を歩んでいただろうか──。