グローバルモビリティサービス 中島徳至社長(4)貧しくて車が買えない世界17億人のために

公開日: 更新日:

 グローバルモビリティサービス(GMS)は、自動車に特殊なデバイスを搭載することで、自動車ローンに通らない人への与信補強を可能にするフィンテック事業を運営している会社だ。潜在的ニーズは全世界に17億人とされる。

 リコーを退職後、起業した会社で自動車部品や電気自動車(EV)の開発・製造を行っていた中島徳至は、フィリピンのトライシクル(三輪タクシー)EV化事業で、リーダーを務める日本のコンソーシアムから派生して設立した会社が3000台の受注を獲得。それを機に拡販に向けた取り組みの中で今の事業のアイデアを掴むのである。

「排ガスを出さないEVの三輪タクシーは、新興国ならではの環境汚染に苦しむフィリピンの人たちに大歓迎されました。しかし、主な顧客であるタクシーの運転手は大体が貧困層。新しく買い替えたくてもローンの審査が通らないのです。いくら良い車をつくっても、購入できる環境がないと普及しない。ならば、その環境を自分たちが用意しようと思ったのです」

 問題は、そうした人たちにいかに信用を与えるか。彼らは貧しいがゆえに「働きたい」という意欲が人一倍強い。それを可視化すれば保証になるのではないかと考えた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に