グローバルモビリティサービス 中島徳至社長(4)貧しくて車が買えない世界17億人のために
「そのために必要なテクノロジーがエンジンの遠隔起動制御デバイス。走行距離や走行時間から普段どれくらい真面目に働いているか分かるし、万が一ローンの支払いが滞ったら、安全にエンジンを止めて使えなくすることができる。もちろん支払いが済めば再び使えるように。そういう機器を自動車に搭載することは、私の長年の経験からすれば、決して難しいことではありませんでした」
そして中島は、2013年11月にGMSを立ち上げる。フィリピンを皮切りに、カンボジア、インドネシアなど東南アジアの新興国でサービスを展開した。3年前からは日本でも導入を開始。実は日本でも、年間200万人が自動車を買いたくてもローンが通らず、新型コロナウイルス感染症の影響などで経済格差はさらに広がっているという。しかし、同社のサービスを使うことで、これまで5000を超える人たちが自動車を購入し、仕事に励んでいる。
ちなみに、同サービスを利用した自動車ローンのデフォルト(支払い不履行)率は1%弱。
「新興国の平均が20~30%と言われている中で驚異的な数字です」