著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

「日本生命」が介護最大手「ニチイ学館」を買収…米投資ファンドは1000億円の大儲け

公開日: 更新日:

 だが、19年9月に創業者で会長の寺田明彦氏が死去したため、上場(東証1部)を維持したまま体制を継続していくことは難しいと判断し、20年5月にベインキャピタルが組成した投資目的会社「BCJ-44」に株式公開買い付けを行う形で事業譲渡するとともに、21年4月に持ち株会社に移行。内部昇格で森信介氏が社長に就いた。いわゆる経営陣によるMBO(マネジメントバイアウト)により非上場化したものだ。

 ニチイHDは経営が安定化した段階で、株式の再上場を目指していたが、株式公開買い付けの際に金融機関等から借り入れを起こしており、ニチイ学館の経営がうまく立ち行かない場合には、事業継続に支障を来すリスクが想定されていた。

 幸い経営は軌道にのり、「長期借入金については約定返済が進められる一方、2022年3月期末時点においては、ニチイ学館からの長期借入金50億円が計上され、長短借入金は1075億円へと増加したが、2023年3月期はニチイ学館からの長期借入金は完済。買収資金の手当てとしての長期借入金についても約定返済が進められ、期末の借入金残高は1014億7500万円と前期末比60億2500万円減少した」(大手信用情報機関)という。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    ふざけるな、石破政権もサラリーマン増税かよ!潰れたはずの「退職金課税」政府税調で再浮上

  2. 2

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  3. 3

    斎藤元彦知事「百条委」の欠席理由「全国知事会」はそんなに重要? 自身の過去出席率は4割弱

  4. 4

    三井住友建設×東急建設 円安が業績を直撃しかねない準大手ゼネコン2社を比較

  5. 5

    自民裏金議員12人が“ドサクサ復権”の仰天! 党役職抜擢の全員が政倫審での弁明は拒否した面々

  1. 6

    裏金自民「企業・団体献金の禁止」そっちのけで「個人献金の税制優遇」だあ?カネ集めのためなら“斬新策”次々

  2. 7

    物議醸す石破首相の「座ったまま握手」は外務省の大失態! 外交デビューにミソ、元国際情報局長バッサリ

  3. 8

    1ドル=160円台の“悪夢”再来か…植田日銀「利上げは情勢次第」発言でズルズル円安に

  4. 9

    吉村洋文府知事しつこく大阪都構想「3度目の挑戦」示唆…2度「NO」なのに執着するワケ

  5. 10

    自民「政策活動費」廃止は“やってる感”のエセ政治改革 裏金の“入り口”「企業・団体献金」には手をつけず

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議