「日本生命」が介護最大手「ニチイ学館」を買収…米投資ファンドは1000億円の大儲け
日本生命保険は11月29日、介護最大手のニチイ学館を傘下に持つニチイホールディングス(HD)を約2100億円で買収すると発表した。日生とニチイは1999年から子育て・介護を軸とするライフケア領域で業務提携関係にあり、日生の保険契約者向けに認知症や介護に関する相談を受けるサービスを提供しているほか、共同で専用保育所を展開している。
「今年春にニチイHDの全株式を保有する米ベインキャピタルから売却のオファーを受け業容拡大の好機とみて決断したようだ」(大手証券幹部)という。
ニチイ学館は、1968年に寺田明彦氏が東京・神田錦町で個人創業したのが始まり。その後、M&Aを駆使して業容を拡大し、主力の医療事務、保育サービス事業のほか、介護付き老人ホームなどを展開するニチイケアパレス、ニチイケアネット、GABA、ニチイグリーンファームなどを傘下に持つ。2023年4月時点の主要事業所は6支社、13支部、95支店、13営業所を有し、その他、保育所300カ所以上、介護事業1900カ所を展開している。従業員は23年10月時点で、正社員3万5415人、その他4万8320人を擁する。