ニデック(下)お家芸のM&Aを駆使、工作機械で世界一を目指すも…気になる後継者問題の行方
この分野は21年8月に三菱重工業傘下の三菱重工工作機械(現ニデックマシンツール)を買収したのが始まりだ。同社は工作機械や切削工具などを扱っている。
22年2月にはOKK(現ニデックオーケーケー)を買収した。これにより、ニデックはボリュームゾーンである小型・中型MCに手を掛けた。23年2月、横中ぐり盤で世界シェア首位のイタリアのPAMA(パーマ)を傘下に収めた。これまでなかった横中ぐり盤を加えることができたことで、販路を海外に広げる武器を獲得した。
顧客のニーズを全て満たす製品を作るために欠けていたのが、旋盤などの金属工作機械を得意とするTAKISAWAの製品だった。完全子会社にする必要があった。
ニデックドライブテクノロジー会長兼ニデックマシンツール会長兼ニデックオーケーケー会長の西本達也氏がM&Aの陣頭指揮を執り、工作機械事業を統括する。
「売上高300億円規模のM&A案件が4、5件あり、事業展開次第では同50億~100億円の小粒な会社をグループに組み入れることも考えている」(西本氏)