「空間デザイン心理学」とは…ソファの位置で離婚も!間取りと家具の配置で人間関係は変わる

公開日: 更新日:

問題行動を起こす子どもの部屋には共通点が

 私たちが人生の大部分の時間を過ごす家が、住む人の特性や真のニーズに無関与でつくられているのは、よく考えると問題だ。なぜこれまでこうしたアプローチがなかったのか。高原さんは原因の一つとして、学術機関の建築学科の教育方針を挙げる。

「大学などは基本的に縦割りなので、建築は建築だけを、心理学は心理学だけを研究するのが一般的です。また研究者と実際の建築現場の距離が遠いのも問題の一つです」

 こうした分野は欧米で先行していることが多いが、「主にマーケティングやウェブデザインに関連するもの。一番近い環境心理学も、住宅に特化しているわけではなく、純粋に住む人の幸せに焦点を当てた学問はない」そうで、空間デザイン心理学の先進性が際立つ。

 住む側にも、空間と心理の関係性に気づいて欲しいと高原さんは熱を込めて言う。

「夫婦間の会話がない、子どもが反抗的な行動を見せるなどの問題がある場合、もしかしたら原因は住まいのせいかもしれないと考えるべきです。特に小さいお子さん、具体的には小学校に入学する前の子どもを持つご家庭には、関心を持ってもらいたいです。なぜなら不登校になる子どもや問題行動を起こす子どもの家庭には、間取りの上で共通点があるからです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇